館長だより

館長だより No. 86 7月の木育授業その3「おもちゃ美術館で遊ぼう・作ろう・学ぼう」

◎木頭小全学年図工・総合「おもちゃ美術館で遊ぼう・作ろう・学ぼう」<7月7日(火)>

木頭小学校全児童が、低・中・高学年に分かれて、館内と森林工房で、それぞれ木育授業を行いましたので、詳細をお伝えします。

  ● 1・2年 「すぎのこつみき」でオリジナル作品をつくろう・「すぎたまご」で遊ぼう(館内)

〇学年のねらい
那賀町の森林やスギについて知り、遊んだり作ったりしながら、良さや美しさを五感で楽しむ。

〇授業の流れ
①「すぎのこつみき」で遊び、オリジナル作品を作る(木頭の山にいる動物)

②みんなの作品鑑賞会と感想発表

「杉たまご」で遊ぶ(回す、積む、レアたまご探し、埋もれる等)

感想発表、自由遊び

〇子どもたちの反応
・導入の「すぎのこつみき・ヘキサゴン」崩しでは、「わあー!」と歓声をあげながら、勢いよく崩し、圧倒的な開放感とテンションのピークを迎えていた。

・作品作りではテーマとは異なる作品も多かったが、個人や友達と協力して、それぞれの作品を仕上げていた。

・発表では自分の作品を見せたくてソワソワしたり、一斉に「これ見て!」「これすごいでしょ!」とアピールをしあっていた。

・たまごを転がしたり積んだりする活動にも集中して取り組み、上手に積めた子どももいた。

・レアたまごも、夢中になって探していた。

〇授業者の振り返り
・少人数だったので、全体への声かけはできた。次からは、最初に全体の流れを説明したい。

・倒れる危険性がある作品から鑑賞するべきだった。

・つみき以外は短い時間で活動を行え、意欲の継続につながった。

 

  ● 3・4年 「はじめてののこぎり・金づち」を使って端材クラフトを楽しもう(森林工房)
〇学年のねらい
くぎ打ちやのこぎり挽きの方法を知り、木頭杉の心地よさを味わいながら、端材クラフトづくりを楽しむ。 

〇授業の流れ
①「はじめてのくぎ打ち(かなづち、くぎぬき、ペンチ)」―道具の使い方を示範し、確認した後、実際に釘を打ってみる。

②「はじめてののこぎり(片刃)」―道具の使い方を示範し、確認した後、作りたいものに合わせて、まっすぐや斜めに切る。

③釘を打った板や自分で切った板、準備した端材を使って、端材クラフトづくりを楽しむ。

〇子どもたちの反応
・短い時間だったが、目の前の端材を見ながら、自分の作りたいものを作っていた。

・釘や金づちを初めて使う3年生も、先生やおもちゃ学芸員さんに教えてもらいながら、意欲的に取り組んでいた。昨年、一緒に「初めてののこぎり・金づち」の木育授業を行った4年生は技術も高く、「今日は、のこぎりと金づちだけを使う」との、先生の話を聞き、よく考えながら、大がかりな作品にも挑戦していた。

・学校で仕上げるため、自分で持てるだけの端材を、大切そうに持ち帰っていた。

〇授業者の振り返り
・釘抜きやペンチ、万力の使い方を丁寧に説明できなかったが、4名のおもちゃ学芸員さんが、一人一人にわかりやすく、正しい使い方を教えたり、優しく手伝ったりしててくれたため、どの子も安心して取り組んでいた。

・「端材を見ながら自由に作る」「ホットボンドやボンドは使わない」条件のもと、子どもたちはよく考え、自由な発想で作っていた。うまくできないこともあったが、その都度考え、自分のイメージになるよう、やり方を教えてもらいながら、自分の意志をもって、粘り強く作っていた。

・のこぎりと金づちだけでも、自分なりに納得できる作品ができていたが、ただ、もう少し時間をとって、じっくりやれたらよかった。

・おもちゃ学芸員からは、「子どもたちがよかった。また参加したい。」「初めて木育授業に参加したが、楽しかった。」「自分の意思をもって、考えながら作っている姿がよかった。」等の感想をいただいた。




  ● 5・6年 館内のおもちゃや遊びで「クイズラリー」を楽しもう(館内)

〇学年のねらい
・身近な森林資源である木材の価値と、地域の産業・文化への理解を深める。

・木のおもちゃを通じた体験と郷土に関する探究活動(クイズ・ミッションラリー)を行い、自分たちの住む地域への愛着と誇りを育む

〇授業の流れ
①クイズ・ミッションラリーについて説明。

5か所のチェックポイントを順に回る。(あじさいこ・ごっこひろば(お寿司屋さん)・こまひろば・ちゃつみひろば・りんぎょうひろば)

③答え合わせと振り返り

〇子どもたちの反応
高学年児童ということもあり、これまでの学校生活や地域学習で積み重ねてきた学びが、一人一人のなかにしっかりと身についていることが実感できた。地元ならではの多種多様な内容を盛り込んだクイズにも、大半の問題に即答できるほどの知識を有しており、学校が推進してきたふるさと学習が児童に深く浸透している様子が伺えた。
当日のスケジュールは計画通りに進行できた。途中休憩を挟まない過密な構成であったにもかかわらず、児童は最後まで高い集中力を維持し、終始楽しみながら意欲的に授業に取り組んでいた

〇授業者の振り返り
普段実施している「個々にミッションに挑戦する形式」とは異なり、今回は参加者全体で一緒に各チェックポイントを巡回する形式を採ました。これにより、各エリアでの話の導入や解説、注意事項などをスタッフから児童全員へ確実かつ丁寧に伝えることができ、より深い理解を促す質の高い導線が確保できた。

・今回、おもちゃ学芸員の方々にも参加いただいたが、ミッションの多くが個人種目に偏ってしまった。次回以降は、学芸員さんとの積極的な交流が生まれるような協力型のミッションや、学芸員さんの知見を活かした内容をプログラムに組み込むことで、さらに豊かな体験を提供できるよう改善を図っていきたい。

低・中・高学年担任の先生方の要望にそって行った木育授業でした。多くのおもちゃ学芸員さんがかかわってくださった、少人数だからこそできる授業であり、どの学年の児童も満足度が高かったことがわかります。いずれも、他の学校でも実施できる内容であり、那賀町内だけでなく、那賀町外でも、学校規模に応じた木育授業を進めたれるよう、授業改善に努めてまいります。