館長だより

館長だより No.52 お子さん同士のふれあい&製材所見学

強烈寒波が到来している今週。那賀町相生地区は雪こそ降っていませんが、風が冷たく早朝はマイナス5度の日もありました。そのような中でも、館内の子どもたちは元気いっぱい。「まだ帰らないよお!」と泣いているお子さんもおいでて、ご家族の気持ちもわかるだけに複雑な思いです。ただ、それだけ当館でもっと遊びたいと思ってくださっているのは、何よりの喜びです。

冬の平日は団体利用も少なく、皆さんゆったりと遊ばれています。そんな中でよく目にするのが、「知らない子どもさん同士の交流」です。「ごっこひろば」で仲良くお寿司を作っていたり、すべり台を仲良くすべったり、一緒に魚釣りを楽しんだりしていて、ご家族も嬉しそうに見守られています。時には、おもちゃの取り合いになることもありますが、すぐに一緒に遊んでいる子どもたち。ご家族同士の会話も増えています。「いつの間にか仲良くなって遊べる」のは「子どもの特権」ですね。

22日(木)は、相生小学校が2つの木育授業を行いました。一つ目は、5年「森林を守り、育て、生かす」学習です。前半は、林業ビジネスセンターで行い、講師は3名。いずれも町林業振興課の若手職員です。まず全体で、スライドや動画から「森林の役割」や「林業の仕事」について学びました、その後、「チェンソー」「林業機械シミュレーション」「架線集材」の3つのグループに分かれて、順に体験していきました。

「チェンソー体験」では、初めにのこぎりで杉丸太を切っていきました。堅い丸太はなかなか切れず、制限時間内に切れないグループもありました。次は、じゃんけんで勝った代表児童が、職員に手を添えてもらいながらチェンソーで切る体験です。重いうえに木の粉が飛び散り、大きな音もするため、どの子も少し腰が引けています。なかなかまっすぐには切れませんでしたが、木の粉を浴びながらも、どの子も何とか切り終えました。チェンソーの操作には、知識と力、テクニックがいることを身をもって感じていました。

「林業機械シミュレーション体験」では、VR画面を見ながら、両手の指や両足を使ってグラップルを操作し、木を切っていきました。操作を間違えると、うまく切れなかったり、倒した木が隣の木にあたったりして、減点されます。以前に、私が体験した時は、うまく動かせず、散々な点数でした。でも、子どもたちは大変上手で、うまく木を切って倒していました。「さすがVR世代」。私はまだまだ修行が必要です。

「架線集材体験」では、まず映像や地図から「那賀町は急峻な山が多いため、架線集材で材木を運ぶ」ことを知るなかで、急峻な土地に杉苗を植えた先人の苦労にも気づいていました。そして、「架線集材のデモ装置」から、現場から集積地まで切った木を、「安全に早く」運ぶ仕組みを知り、最新の林業技術を学んでいきました。

次は、那賀町朴野の製材所「若杉株式会社」の見学です。はじめに、岡本社長さんから丸太を建材に加工する方法や丸太の測り方、建材は1㎥単位で売ること等のお話がありました。その後、実際に子どもたちが丸太の長さや直径を測りました。次は、建材に加工する大型機械を動かしてくださいました。太い丸太をフォークリフトで加工場まで運び、機会にセット。機械を丸太が往復するたびに、指定された長さに丸太がカットされていきます。また、ざらざらの表面をきれいに磨く機械も動かしてくださいました。じゃんけんで勝った子どもたちは、社長さんと一緒にこれらの機械を操作する体験もさせてくださいました。最後には、おみやげに「杉の一枚板で作ったまな板」をいただきました。

5年社会科の森林学習の発展として、10月の特殊伐採や今回の授業を通して、教科書では学べない多くの体験を重ねてきた子どもたち。将来の那賀町の林業を担う若者や木造住宅に住もうと考える若者に育ってくれることを願っています。なお、この授業は1月24日付けの徳島新聞でも紹介されました。

もう一つの木育授業「卒業記念・木のコサージュ」は次号までお待ちください。