館長だより No.67 町内小学生卒業制作「木のプラカード」「木の本立て」
2026.03.08
町内の鷲敷・相生小学校6年生は、昨年度から「卒業制作」として、在校生に贈る木工品を作っています。昨年は、鷲敷小は「木のベンチ」、相生小は全学年分の「議題箱」でした。今年は、鷲敷小は「木のプラカード」、相生小は「木の本立て」をそれぞれ6個作りました。
鷲敷小卒業制作「木のプラカード」&新丹生谷製材見学・板材提供
鷲敷小は、はじめにプラカードの材料を提供してくださる校区内の「新丹生谷製材所」を見学しました。10数年前に見学させていただいた当時より、敷地面積も工場棟数も増え、最新の「木材の機械乾燥」施設や「丸太を二面カット」する大型機械も備えています。ここでは、町産のスギ材を加工した様々な大きさの角材や板材を日本全国に出荷しています。子どもたちは、工場長さん等の話を聞きながら、高く積まれた木頭杉の原木や製品、一連の作業過程やさまざな大型機械、手際よく作業されている工員さんの姿等を、熱心に見学していました。最後には、自分たちが作るプラカードの横板を自ら機械を操作してカットさせていただき、喜んでいました。質問タイムでは多くの質問が出て、子どもたちの関心が高かったことがわかりました。
翌週は、いよいよ「プラカードづくり」本番です。まず、横板と持ち手となる縦板を釘で固定していきます。位置を決めるのに使うのが「さしがね」。初めて使う道具に戸惑いながらも、使い方を教えるとグループで協力しながら、位置を決めていきました。次は「きり」で穴をあけます。片手で穴をあけようとする子もいたのですが、これも正しい使い方をマスターしていました。交代しながら釘で留めた後は、裏側に「令和7年度卒業記念〇〇」と自分の名前を書きました。最後は、木工所で使う本格的なニスを塗って、仕上げました。後日、在校生への「引き渡し式」があり、卒業生から5年生にプラカードが渡されたそうです。このプラカードは運動会等で使われると聞いています。









相生小卒業制作「木の本立て」&川口指物家具工房さんご指導・板材提供
相生小学校は、学級文庫の本を置く「木の本立て」づくりです。相生の「川口指物家具工房」さんに、材料の提供と当日の指導をお願いしました。川口さんは日本伝統の「組み木工法」で、様々な家具を作っておられます。「木おけひろば」に展示している「遊山箱」は川口さん作です。
当日までに、子どもたちは本立てを飾るパーツの@@:を薄い板に描いておきました。また、学校の要望で、相生小のキャラクター「あいおいんこ」と卒業記念の文字をレーザープリンターで横板に刻みました。
そして1日目。下書きしたイラストの外枠を電動糸のこで切っていきます。スイスイ切れる子もいれば、おもちゃ学芸員さんに教えてもらいながら切っていく子もいます。パーツが切れると、紙やすりで磨いて、油性マジックで色を塗っていきました。最後は、ニスを塗って終了。子どもの好きな動物やキャラクター等、一人2点仕上げ、なかには余った端材で、家に持って帰るパーツを作る猛者もいました。
2日目は、川口さんにご指導いただきながら、組み立てていきます。本立ての裏板と横板は、木組みができるように前もって切ってくださっていて、子どもたちは釘を使わない伝統工法で組み立てていきます。本来は、切ったすぐに木組みをしていくのですが、今回はレーザーでの印字をする関係で、時間がたって板が縮んでいたため、少し隙間ができていたグループもありました。それも{木が生きている証}だと子どもたちも納得!そして、底板を釘で留めて、ニスを塗って終了。子どもたち手作りのパーツ貼りは、ニスが乾いてから行いました。「6年生を送る会」で贈った木の本立て。在校生へはサプライズだったようで、喜んでくれたと聞いています。
「木のプラカード」も「木の本立て」も、長く愛され、受け継がれていくことと思います。











那賀町特産のスギ材「木頭杉」と林業
今回、提供していただいた板材は、全て「木頭杉」です。木頭杉は、日本の5大杉の一つとも言われ、雨が多く寒暖差が激しい那賀町だからこその特徴があります。温もりのある手ざわりで、香りがよく、柔らかいため加工がしやすい。それでいて丈夫で長持ちする「木頭杉」。町内には木を植え、育て、伐採し、それを製材・加工する多くの担い手がいます。町の林業の未来につなぐためにも、子どもたちには那賀町の林業の現状や可能性を伝えていきたいと思っています。


