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館長だより No.93 これぞ職人の技!綺麗によみがえった「晩茶の木桶」

当館受付向かいのフリースペース「木おけのひろば」。文字通り、実際に相生晩茶を漬け込んでいた「木桶」を置いてある「人気の映えスポット」でした。ただ、昭和20年代に作られた木桶は、80年が経過し、桶を締めていた竹の「たが」が緩んできており、修理をお願いしていました。

*「たが」とは、桶や樽などの側板がバラバラにならないように、周りからはめて締め固める輪のことで、主に竹を割いて編んだもの(竹たが)が使われますが、銅や真鍮、鉄などの金属製のものもあります。

今回、木桶の修理をしてくださったのは、阿南市の「司製樽(つかさせいたる)」さん。県内で1軒、全国でも数軒しかない木桶や木樽の製造や修理を行っている職人さんです。全国からお弟子さんを受け入れ、現在は県外から20代の若者3人が修行中です。徒弟制度で、6年の年季が明けると、独立開業のための手道具一式が進呈されるとか。那賀町中山地区にも、最近独立されたお弟子さんがおられます。

今回は、「竹たが」を使います。古くなったたがを外し、竹を割いて編んでいき、輪にしてから締め固めていきます。言葉にするのは簡単ですが、蒸し暑い屋外で、すべて手作業、それも息を合わせの力仕事です。丸一日かけて、「竹たが」できれいに締められた木桶がよみがえりました。今後、100年は持つだろうということです。

また、作業の合間を縫って、来館されたお客様に「木をかんなで削る実演」をされ、削った薄い板はプレゼントしてくださいました。子どもたちは、削りたての木の香りや手触りを楽しんでいました。また、「側面の板を組み立て、たがを締めて木桶にする」体験も行われ、子どもたちが頭をひねりながら、挑戦していました。

「木おけのひろば」には、歴史ある木桶に真新しい「竹たが」が輝いています。一度ゆっくり、完成した木桶をご覧いただき、伝統を受け継ぐ職人の技をご堪能ください。

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